ハネ木(寺社・木造建築共通)|和歌山の宮大工 藤井寺社建築工業
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寺社・木造の基礎知識
寺社・木造共通
  

ハネ木


 伝統工法・寺社建築に用いられる工法で、軒先が俯かない(うつむたない)様にする補強材の事です。

 先ず、下記の図面を見て頂きたいのですが、図面は、本堂のものですが、伝統工法(木造住宅)でも、同等の工事を施します。

では、具体的に説明をして行きたいと思います。

ハネ木を用いる為には、軒先を2重にする必要が有ります。

化粧垂木の勾配を緩くし、野垂木の勾配を強くします。

この時、軒先が2重になっていることで屋根のラインが自由に調整が出来るようになり、大工と屋根士の腕次第で美しいラインに仕上がります。

茅負い(かやおい)や裏甲(うらご)はセットで木造住宅では、平小舞(ひらこまい)にあたる部分です。

昔の本堂の多くは、ハネ木を茅負に仕込まず、茅負の後ろで止め、垂木下から穴を開けて金物で持たしております。

其の結果が、観た方がいるかと思いますが、軒先の過重に耐え切れず、垂木が金物周辺で折れてしまいます。

また、過重が一箇所に集中する事で軒先が波打つ原因に繋がります。

では、どう言う仕込がベストなのかと言いますと、ハネ木に臍(ホゾ)を造り出し、茅負に仕込み且つ、垂木下から金物でハネ木と垂木を繋ぐ事です。

ハネ木が茅負に仕込まれる事により軒先の過重が分散され、美しいラインに仕上がります。

ここで、注意しなければならない事は、ハネ木を絶対に立て(勾配を大きく)は、いけない事です。
ハネ木が立つと言う事は、ズリ下がる危険があり、茅負を突き出す結果となってしまいます。

以上の事を読まれた方は,リスクが高い補強材とイメージされた方も居られると思われますが、軒先が長い場合、必ずと言って良いほどしなくてはいけない施工法であります。

そして、ハネ木の意味合いと施工法を正しく理解していれば、軒先のラインを美しく出し、抜群の補強力を保持致します。

また、これ以外にも天然材を使用した方法も御座いますが、物凄い費用と施工時間が掛かる特殊構造ですので、これは、折を見て御説明したいと思います。

追伸

下記の図面は、サムネイルになっております。

ハネ木


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